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居合道とか、その他小規模な〇〇道を、団体の性質も違うだろうに他のスポーツと並べてどーすんの? [ニュース読んでみて]

2018年8月21日のダイヤモンド・オンライン、「剣道連盟で金銭授受問題、『段位』制度はもはや時代遅れ?」という記事です。

内容を無理にまとめるとこんな感じ。

・全日本剣道連盟(全剣連)が統括する剣道、居合道、杖道(じょうどう・木製の棒や木刀を使って形を見せる)の3部門の内、居合道で最高位の八段および、それにつく称号である「範士」の昇段審査で金銭の授受があったという不正が発覚した
・日本の伝統的な武道や芸事ではありがちな話で、茶道や華道に段位はないが、技能の等級を表わす「許状」があって、その取得のためには付け届けが必要だといわれる
・級から始まって、初段から段位を上げていく過程の審査は厳正に行われているはずで、金銭絡みの情実で合格が決まるのは許されることではない
・剣道、柔道の七段、八段は権威的存在で、そこが伝統的な芸事と共通している部分であり、現代の常識との齟齬が生まれる。伝統を守るだけでなく、改めるべきことは改める時期にきているのでは


う~ん・・・?


えーと、全剣連の性質がよく分からないので、あんまり強くは言えないんですけど、

少なくとも俺の印象としては、居合道の団体、あるいは茶道・華道といった芸事の団体と、
最近よく話題になるアマチュアボクシングだの、相撲連盟だのと一緒に並べるのはずいぶん違うんじゃないの?と思います。


俺なんかはハッキリ言っちゃえば、高い段位を取るために、多少付け届けをしようというのは、それはもうそうあってしかるべきなんじゃないの?くらいに思うんですね。

つまり、高段位の人って権威なわけで、その権威というのは居合道やら茶道とか華道そのものの権威であり、
その権威を保つことがその流派を守ることであり、それであれば習っている人が皆でそれを支える・・・つまり、お金をたくさん出すのは当たり前じゃない?と、思うんです。

大体が、7段、8段は権威的な存在、といってるわけだから、

趣味でやってる人は初段、頑張って2段とか取って喜んでりゃいいし、

競技者としてバリバリやりたい人は5段、6段とか取ってガンガンやりゃいいし、

それ以上を取りたいとなれば、言い方は悪いけどそれはもはや趣味の領域、取りたい人が取る領域であって、
そーゆー人は高段位者の権威付けに協力してさ、一杯お金を払えばいいんじゃないの?

なんてなことを思うわけです。

そーゆー意味では、付け届けを取ることがその流派とか、団体の運営方法であり、
高段位が取りたい人がいっぱいお金を払うから、その団体の権威が保たれ、結果団体が存続していく、そのための運営費なんじゃないの、付け届けは?とすら、思う。

付け届けがなくなったら、その団体はどうやって運営していったらいいの?なんか、他のお金を得る手段を提案できるわけ、この記事の筆者は?なんてなことも、思ったりします。


で。


俺がそういう風に思うのは、居合道であったり、華道、茶道みたいなものが、非常に小規模な団体であり、ほぼその団体の中だけで運営が完結するものだから、と思っているからです。

つまり、団体の運営はほぼ生徒からの月謝とかだけで賄われているのではないかな、と。
そーゆー場合、権威付けのためにプラスα、付け届けとかがあるというのは、それは、そーゆーもんなんじゃない?なんて。

付け届けの額で段位を乱発してたらその団体の信頼が下がる、みたいなことはまた別の話で。運営の方法として、そういう方法もあるんじゃないかなぁ、と思ったりするわけです。


で、ね。
に、対してアマチュアボクシングだの相撲だのはどうか。
って、話なんですよ。


アマチュアボクシングはいろいろ大会もあるだろうし、オリンピックという世界最大規模の大会がある。
相撲にしたって、大々的な興行があり、テレビでも放映されている。

これはつまり、生徒からの月謝(アマチュアボクシングだの、相撲だのに月謝があるのかは知りませんけど)みたいな、「団体内部から発生するお金」で団体が運営されているのではなく、

オリンピックだの、興行収入といった、「団体の外からのお金」で団体が運営できる、ということでしょう。

で、あれば、付け届けはよろしくないと思う。

例えばオリンピックにでるために団体にお金を払わないといけないとか、
番付を上げるために団体にお金を払わないといけないとか、

それは完全に団体の上層部が私腹を肥やすためのお金でしょ。
だって、外部からの収入で充分運営もできるし、権威付けもできるんだからさ。
団体内部からさらにお金を吸い上げる必要はないでしょうが。


要するに。


団体の内部でお金を回さないといけない小規模な団体と、
団体外部からのお金で団体運営もできるし、権威付けもできる団体と、

その2つを同列に扱っている時点で、この記事はずいぶん無理があるんじゃないの、と思うわけです。

もちろん、居合道の団体の規模とか、どういう運営なのかが分からないので、分かんないっちゃわかんないですし、

茶道とか華道の団体がすべて、団体運営のためだけに付け届けを要求している清廉な組織だとは思いません。

私腹を肥やすために、必要額以上の付け届けを要求する悪いやつもいるでしょう、そりゃ。

ただ、団体の運営方法がそもそも違うところを、
単純に並べてこいつら悪いことしてたんだぜ、とがなり立てるのは、
ずいぶん浅はかというか、悪意を感じるなぁ、と思うわけです。

じゃぁなに、この記者は、
居合道もオリンピック登録を目指したり、
居合道東京ドーム大会を開いて、テレビ中継されて観客が満員になることを目指すべき、
といいたいわけ?

間違いじゃないかもしれないけど、皆が皆それを目指せってのは、それはずいぶんムチャな話じゃねぇのか?とは、思いますねぇ。


金銭の授受だの、付け届けがどうのこうのって、まぁ、その部分だけ見れば悪いことだろうけど、


小規模な団体であればそういうことが必要なこともあるんじゃないの?


まぁ、その額が適切か、とか、なんかいろいろ問題はあると思うものの、


他のスポーツの団体と同列に扱うというのは、


それはもう、団体の運営方法から何から違うわけだから、いくら何でも無理があるんじゃないのかなぁ。


金銭で段位を決めるようなことをしてはいけないって、清廉潔白気取って気持ちがいいかもしれないけど、


それってあらゆる武道はオリンピック競技になるか、興行収入を得られるくらい有名になるべきだ、って言ってるようなもんで、それはあまりにも無茶なこと言ってると思うよ、


と、思った、という話です。


はーぁ、寝よ。
 



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