同性愛が趣味とかバカな政治家だと思うものの、そうでない可能性を捨てきれないのは、朝日の記事だから [ニュース読んでみて]
2018年8月1日の朝日新聞デジタル、「同性愛『趣味みたいなもの』 ネット番組で自民・谷川氏」
という記事です。
内容を無理にまとめるとこんな感じ。
・インターネット放送で、同性婚のための法整備は不要との見解を示す中で、同性愛を念頭に「多様性を認めないわけではないが、法律化する必要はない。『趣味』みたいなもので」と発言。
・異性間だけに婚姻制度がある理由について「『伝統的な家族』のあり方は、男が女と結婚し、子を授かって、家族ができ、大昔から同じようなことをして、国を衰退させないように、国が滅びないようにしてきた」
・朝日新聞の質問に対し、「LGBTの方々を差別するつもりもなく、多様性を認めていないわけでもありません」
・「申し上げたかったのは、(婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立すると定めた)憲法24条により現状では同性婚の容認は困難であるということ」とのこと。
ふーん。
えーと、「趣味」という表現がいいかどうか、という話は置いておいて、まぁ言ってることも分からなくはない。
同性婚や、夫婦別姓については、各々の心の問題(←このことを「趣味」と表現した?)なのだから、わざわざ法整備をするほどのことではない。
男女が結婚し、子どもができて国が発展していく、ということに比べれば、重要度は高くないでしょう。
と、いう立ち位置ですよね。
当然、同性愛者であったり夫婦別姓にしたいという当事者からすると冗談じゃない、って話かもしれないけど、
そういう立ち位置もあるわいな、ということは理解できる。
で。
そのうえで俺が思うのは、
なんつーか、こう、貧乏くせぇ立ち位置だな、と。
ちょっと前に同性カップルは「生産性なし」といった杉田水脈氏なんかもそうですけど、なんか、こう、言ってることが貧乏臭くない?と。
あの、そういうフェーズがあることは理解できるんですよ。
ある時代には、日本全体が貧しくて、
日本国民全部がバリバリ働いて、子どももどんどん産んで、人口ガンガン増やして、ってやっていかないと、国が回らなかった、ということもあったんだと思うんです。
そんな時は何しろ人口を増やして経済を回すことが最優先ですから、まぁ「生産性のないこと」が後回しになるのも仕方ないっちゃぁ仕方ない。
同性愛者どころか、異性愛者であっても結婚しない、あるいは結婚してても子どもいない、ということが非国民だ、くらいの扱いをされた時代もあったのではないかなぁ、と。
それが正しいとは思わないものの、何しろ国を存続させる、国の経済を回す、という大・大・大目標の前で、こぼれてしまうことってのは、あるよね、と思うわけです。
で。
ある程度日本という国は豊かになりました。
夜でも電気がともってて明るいし、コンビニに行けば24時間食べ物が手に入るし、治安もよくて女性の一人歩きなんかもある程度平気だし。
そうなった時に、次は何をすべきかというと、多様化の方向というか、いろんな人がいる中で、いろんな人が豊かに生きられる社会、だと思うんです。
例えば医療が未熟だと子どもやお年寄りが病気で死んでしまう可能性が高い。
なので医療を発展させる、とか。
貧しい社会では、何らかの理由で働けなくなった人はすぐに飢餓状態になってしまって死んでしまう。
なので、生活保護のシステムを作る、とか。
子どもやお年寄り、あるいは働けなくなった人というのは、明らかに「生産性が無い」。
貧しい社会ではすぐに死んでしまう人だったかも知れないのが、今は豊かな社会なので、生き延びられるようになっている。
これは生き死にの話ですけど、やっぱり生き方とか、考え方みたいなことにも多様性が認められるのが本当に豊かな社会だと思うわけです。
であれば、やっぱり同性愛者とか、そういう多様な生き方、考え方が認められる方向であるべきでしょう。本当に豊かな社会なのであれば。
俺が貧乏臭い考え方だな、と思ったのはそこで。
同性愛者は生産性がないとか、趣味みたいなもんとか、生産性に重きを置くのって、
つまり日本国民が全部バリバリ働かないと国が回らない、働けない人は死ぬしかない、みたいな、非常に貧しい時代の発想じゃない?と思うわけです。
じゃ、百歩、千歩、万歩譲って、
同性愛者が「生産性が無く」、「趣味みたいなもん」だとして、
でもそういう趣味の人でも、他人に迷惑をかけないなら豊かな人生を送れるのが本当に豊かな社会であって、
政治家であればそこを目指すべきなんじゃないの?と。
政治家が貧しい時代の発想しかできず、貧乏くさい発想と貧乏くさい発言しかできないから、時代の変化についていけず、不景気が続いてるんじゃないのか?なんてなことまで思ったりも、します。
で、ね。
まぁ、問題発言があろうが何だろうが政治家先生様ですから、
俺なんかよりもものすごく頭が良くて、おエリート様でいらっしゃるのでしょう。
で、あれば、俺なんかよりも日本の状況が良く見えてて、
そのうえで発言をなさっているのかもしれない。
そう考えると、さ。
今の日本の状況って、
皆が思っているほど全然豊かでもなんでもなくて、
実は日本国民全員がバリバリ働いて、どんどん子ども産んで、人口増やさないといけない、
貧しい時代の状況と変わらないんじゃないの?
国を存続させるためには、家庭を持って、子ども産まなきゃ非国民だ、くらいのことを言って、産めよ増やせよにしないと立ちいかなくなってるんじゃないの?
エライ政治家先生様にはその状況が見えてて、こういった発言をされてるんじゃないの?
なんてことを考えてみたりも、します(笑)
何が恐ろしいってさぁ~、この記事書いてるのが朝日新聞ってことですよね。
仮に今回の発言をした政治家が、
今はある程度の犠牲を伴ってでも、産めよ増やせよの生産性を優先すべきだと考えていて、
そうしなければならない日本の危機的な状況も見えていて、
現代ではなかなか言いにくい、差別的と言われる発言をしてでも、
この危機的な状況を伝えなければ、と考えている、
本当に誇り高い政治家だったとしても、
朝日新聞だったら、国益を失ってでも、
差別だの、差別じゃねーだのの観念論に平気ですり替えてくるだろうな、と思うんですよ(笑)
いろんな立場の政治家がいてもいいとは思うものの、
LGBTを生産性が無いだの、趣味だのと言っちゃうのはどうかと。
そういうのって戦後すぐとかの、貧しい時代の発想じゃない?
ずいぶん発想とか発言が、貧乏くせぇなぁ?なんてなことを思います。
でも最近の日本の状況が、戦後すぐみたいなものすごく貧しい状況だと仮定すれば、
批判を恐れず、何が何でも経済を発展させることを最重要課題とすべきことを伝えようとした、誇り高い政治家、と見ることもできる。
そんな可能性までつい考えてしまうのは、この記事が朝日新聞の記事だからだなぁ(笑)
なんてことを思った、という話です。
はーぁ、寝よ。
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